2006年01月05日

池田清彦教授

生物学の池田清彦教授といえば「底抜けブラックバス大騒動(2005年・つり人社・¥1200)」で、広く釣り人には有名になった。

その池田清彦教授の旧著「新しい生物学の教科書(2004・新潮文庫・新潮社・¥514)」が、おもしろい。
一日、二日で現代生物学の概要がわかってしまうことを目的に書いた、と池田清彦教授も「はじめに」に記している。

たとえば第19章「生態系」では、
「放射能をまき散らしても、汚染物質をまき散らしても、人間を含めた一部の生物が病気になったり減少したり絶滅したりするだけで、生態系自体はそれを組み込んだ新たな安定点へすべっていくだけの話だから、別にどうということはないのである。(中略)
現在の生態系を保全するのは生態系のためではなく、人類の安定的な生存のためなのだ。」と語る。

「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」というネーミングも、おかしい。
池田清彦教授の見るところ「特定外来生物」を組み込んだ新たな安定点へすべっていくだけである。

これを人造湖におけるオオクチバスという狭義で考えれば、なおさら、どうということはない話なのだ。
よしさんは、その狭義を区別するよう「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」の「特定外来生物等の選定について」のパブリックコメントで指摘した。

こうしてみると、小池百合子環境大臣の「法律の目玉だから指定せよ」発言の枝葉末節ぶり、滑稽さが良く理解できる。

池田清彦教授の「新しい生物学の教科書」はお勧め。
文庫版しおり付で通勤電車のお供にも最適です。ペン
posted by よしさん at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 図書文献
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/248221
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック