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ご縁があり、義母の生家の菩提寺に墓参した。
近年の墓石3基は黒御影石で、問題なし。
古い4基は砂岩のようで、白・灰・小豆3色に苔生し、彫りが浅くなり、更に一部は欠落し紛失していた。
文字(らしきもの)を肉眼で凝視し、視線を外しまた一瞥し、写真を撮影し、指で触って彫りを確認しても、判読は至難を極めた。
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帰宅後、不満足なノートの内容を睨みながら、義母の父の父の父の父の辞世の解読に掛かる。
和歌の類と察しが付き、漢字は(読めぬが)漢字と推定できるものの、かな(のように見える箇所)は本当にかなか、はたまた漢字か疑わしい。
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「や」は「也」、「を」は「世」。
前後が読めれば中の文字が確定できるクロスワードの如き、草書・くずし字・異体字の世界に闖入して、早3ケ月。
線香1本の義理刹那より、連日唸る辞世の解読が供養になろう。
30年前から書架に収まる、92年前の草書辞典も日の目を見て、辞世の解読は続く。
よしさん
