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『池鯉鮒宿袖珍』は、古文書とその解読文の併記書である。
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たとえば、
1601(慶長06)年の御朱印状、
1665(寛文05)年の覚に年季奉公は10年を限度とすること、
1707(宝永04)年の大地震と津波・富士山噴火(宝永山出現)、
等が書留られており興味深い。
下段に古文書(写真)・上段に解読文の併記方式は、相互参照が容易で古文書解読入門者の教科書にもなろう。
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『池鯉鮒宿袖珍』知立神社古文書第一輯
原版:坂本七蔵 1863(文久03)年02月写本
解読:野村泰三・鈴木 孝 71pp. 箱
発行:1992(平成04)年07月10日 知立神社(知立市)
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愛知県知立市は東海道にあり、古くは池鯉鮒(ちりふ)と記述されていた。
古記録を共有財産として現代に蘇らせ、後進の研究に資せんとする知立神社神山巌夫宮司のポリシーは立派で共感できる。
書籍コードのない、地方出版の郷土史は、ほとんど流通していないから、入手は難儀だろう。
愛知県内の図書館で、読めるかも知れない。
古文書解読入門者・よしさん
