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土師清二『魚つり随筆』を読み返していると、房総・夷隅川や、佐原・小見川の寒バヤ釣りが紹介されていた。
ハヤは通称で、ウグイのことだ。
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興味深いのは、巻末の小説「竿師」である。
古い釣り人には伝説の、名職人・初代竿忠の物語は、著者が著者だけに迫力を持って伝わってくる(初代竿忠と土師清二は面識があった)。
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○魚つり随筆 土師清二 1941(昭和16)年05月31日
・259pp・1円50銭・三省堂
○随筆釣道楽 土師清二 1948(昭和23)年07月20日
・199pp・90円・自由出版
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7年後に刊行された『随筆釣道楽』巻頭の「惜竿記」には、初代・二代・三代竿忠が登場する。
明治大正昭和の世相も伝える両書を、和竿好き以外の釣り人にもお勧めしたい。
土師清二から竿忠の話になってしまい、どうも脱線しそうだ。
『竿忠の寝言』については別の機会に譲ろう。
亀山湖F.コテージつばきもとインストラクターよしさん
